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執筆者の写真Chikage Asai

【過去の事象から学ぶ】日頃のコミュニケーションの重要性(信楽高原鉄道列車衝突事故)

 朝井です。


 最近鑑定をしていて感じることは「相談者とそのお相手とのコミュニケーション不足に伴うトラブルやお悩み」が多いなぁ、と。「相手が何を考えているか分からない」、「後輩が勝手なことをして失敗するからその尻拭いをしなければならない」と聞いているとみんな苦労しているなぁと共感することも多々ですが、よくよく聞いてみると日頃の会話不足からねじれが発生しているパターンが結構多いのも事実です。

 

 ブログの初回記事をどうしようか悩んで数日が過ぎていきましたが、今回は「コミュニケーションの重要性」と「5月に発生した事故」という観点から、1991年5月14日に発生した信楽高原鉄道列車衝突事故を取り上げます。

 私自身事故についてあまり詳しくなかったため、事故について学びながら数理占学も交えて検討をしてみました。



 

信楽高原鉄道の概要


 信楽高原鉄道は滋賀県にある鉄道会社で、旧国鉄が所有していた信楽線を運営しています。旧信楽町、旧水口町(共に現在の甲賀市)と滋賀県等の出資により第三セクター方式で設立されました。

 信楽焼という陶磁器が有名な地域を走る列車ということもあり、近年では陶芸家のリサ・ラーソンの作品を描いたラッピング列車や、信楽を舞台にした連続テレビ小説「スカーレット」のラッピング列車が運行されていたのも記憶に新しいのではないでしょうか。



事故の概要

 

 1991年5月14日に信楽高原鉄道信楽線にて信楽高原鉄道の車両と直通乗り入れをしていたJR西日本の車両が正面衝突をして42人(うち信楽高原鉄道側乗客:8人,信楽高原鉄道側運転士及び社員:4人,JR西日本側乗客30人)が亡くなり、614人が負傷しました。

 なお、事故が発生した信楽線は単線区間で、上下列車の行き違いは途中の小野谷信号場でしかできないという設備構成でした。

 

 当時、旧信楽町にて「世界陶芸祭セラミックワールドしがらき'91」が開催されており、開催前から輸送力強化の協力を信楽高原鉄道とJR西日本に要請し、両社は設備改修を実施しました。先ほど述べた小野谷信号場もこのタイミングで作られています。

 


事故発生時を数理占学で見る


 では、事故発生した時を数理占学で見てみましょう。

 今回は事象をメインで見ていくため、四柱推命の命式は最低限のものしか記載しておりません。


 破(×印の箇所、脅威とみなします)がかかっている数字や場所によって何が脅威となるかが分かるのが数理占学の強みでもあります。

 ここから読み取れるのは

 【年盤】

  ◯電気・配線関係

  ◯意思疎通不足

  ◯瀬戸もの

 【月盤】

  ◯突発的な事故

  ◯突然死

  ◯交通関係の事故

 【日盤】

  ◯突発的な事故

  ◯突然死

  ◯電気・配線関係

  ◯意思疎通不足

 【時刻盤】

  ◯電気設備

  ◯騒々しい場所

  ◯追突する

  ◯信号・通信トラブル

  ◯コミュニケーション不足

  ◯自分勝手さ

です。



 

事故原因(当日の直接的要因と積み重なった間接的要因)

 

 以上の数理占学を踏まえて事故原因を見ていきましょう。

 なお、事故の直接的要因は2つ、事故前に積み重なった間接的要因は大きく4つに分けられます。


 直接要因そのⅠ - 信号システムが使用できない時の取扱が杜撰だった。


 信楽線では大幅な設備の更新が行われましたが、信号設備の不具合はずっと続いていました。信号設備の不具合は単線区間において正面衝突リスクが非常に高まります。そのため、信号システムが全体的に運用できない中で列車を運行させるには必要箇所に必要な人員配置をして、人の目とコミュニケーションによる安全確認をしなければなりません。

 しかし、当時は小野谷信号場への人員配置完了を待たずして信楽駅から信楽高原鉄道側の列車を発車させてしまったのです。




 直接要因そのⅡ - 列車の運行時間中に信号装置の点検をしていた。


 列車の運行時間中に列車を止めないまま信号装置の点検を行うのは御法度ですが、当時それを行ったため、信号を青信号にしてしまい行き違いできないまま列車を出発させてしまったと言われています(作業に伴う青信号明示は事故後の動作検証をした上でのあくまでも想定です)



 間接要因その1 - 両社が法律を守らずに勝手に設備を改造した。


 鉄道設備の更新には鉄道事業法という法律に則って、許可を受けた上で工事をしていくそうですが、両社ともこの法律を守らずに各々が勝手に信号設備を改造していきました。




 間接要因その2 - 両社ともに工事内容の共有をしていなかった。


 間接要因その3 - 異常時における運用方法が両社相互で未確立だった。


 間接要因その4 - 報告・情報伝達体制が両社相互で未確立だった。


 これらの間接要因で共通しているのは情報共有不足です。

 社内だけの運用で列車の運行ができるのであれば、社内での情報共有のみで済みます。しかし、他社が列車を乗り入れる場合はお互いにルールを確認したり、足りないルールを補ったりと社内クローズの時以上に日頃の打ち合わせが重要になると考えます。




 ※ここでは事故概況と原因をざっと述べただけですので、もっと深く知りたいという方はウェブで検索をすると情報が出てきますのでご参考までに…



 

たかがコミュニケーション、されどコミュニケーション


 「私が言ったところで変わらないでしょ」と日頃感じる方もいらっしゃると思いますが、あなたが勇気を持って確認がてら相手と会話をすることで物事がスムーズに進むこともあります。業種によってはその会話が共に働く仲間やお客様の命を助けることもできるのです。

 コミュニケーションが取りやすい雰囲気というのはすぐにできるものではなく、小さなことの積み重ねを長いこと続けてやっとできるようになります。その積み重ねが潤滑な業務進行や安全の要素の一つとなっていくのです。

 それらを加味すると「たかがコミュニケーション」とは言えないよなぁと思うのは私だけでしょうか?

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